国語教育
国語教育界隈では蛇蝎のごとく嫌われている「語呂合わせ」による単語の暗記。 もちろん、国語教員の端くれとしてして「語呂合わせ」がよろしくないことには全面的に同意するところ。ただ、何の説明もなしに一方的に「語呂合わせ禁止」を突き付ける状況をま…
現在、夏季補習を利用して、生徒の「伝える力」を伸ばすべく「読書感想文(マンガでもOK)」を書いてもらっている。 私自身、手探り状態な部分が大きく、事前にあらゆる状況を想定しながら慎重にすすめているのだけれども、実際には様々な課題が浮き彫りになっ…
現在何かと話題になっている吉本興業に関する記者会見。 そして本日は参議院議員選挙もあり、各種メディアはなんやかんやと大騒ぎです。 【目次】 情報は屈折する 一次資料を当たる大切さ 教育で何ができるか 情報は屈折する テレビや新聞をはじめ、最近で…
ひたすら採点をする一日。 国語のテストは記述問題と切っても切れない関係にあるため、テストの作成~採点の一連の業務は結構神経を使います。 他の教科はどんなんだろう。正直、国語の教師になって唯一後悔するのがこのテストの煩わしさだったりします。 …
テストの採点をコツコツ進める中、大学入試「共通テスト」に関して不穏なニュースを発見し動揺を隠しきれないところです。 www3.nhk.or.jp 「大学生のアルバイトに高校生の答案の採点をさせる」、というなかなかのトンデモニュース。 うーん、ここまで来ると…
一旦作ったテストの微調整を続ける日々。 せっかく作るのなら、ただノルマをこなすだけの問題で終わるのではなく、なるべく意味のあるものにしたいところです。 となると、当たり前のことだけれども、定期考査については授業計画を立てる段階からはある程度…
おそらく日本人の大多数の大人が高校現代文の授業で『山月記』を学んだはずだ。そして、その中でもとりわけ鮮明に記憶に残っているフレーズに「臆病な自尊心」「尊大な羞恥心」というものがあるだろう。 なぜ、これらのフレーズはここまで人々の脳裏にしっか…
期末考査を作ろうと思いながらも、実際には構想を練るだけで終わってしまった日曜日。 いや、今週末は仕事をすまいと決意していたのでこれでいいか。明日から本気出す。 生徒のどんな「能力」を測るのか 昨年から「板書内容の丸暗記」に陥ることが無いよう考…
本日は散髪に行きました。 夏も近づき日に日に暑くなってきているということに加え、来週は生徒募集のための営業活動という名の出張もあるため何としてでも今日の休みにさっぱりしておきたかったのです。 これまで散髪は特に時期を定めずに適当に行っていた…
ここの所ずっと悩み続けている古典における「知識」と「能力」の育成バランス。 www.yasuteru24.com 正直まだ明確な答えは出ていない。けれど、とりあえず時間は止まってはくれないので何かしらやっていかなければならない。 やはり「受験」にビビってしま…
今日も今日とて「山月記」です。 定番過ぎて、授業にも何か行き詰まり感があったため、思い切って大きく授業のやり方を変えてみることに。 【目次】 小説から心情を読み取る 読み取った内容を再びアウトプットするという作業 授業の実際 反省点 小説から心…
最近Apple Pencilを本格的に使い始めたところ、大げさでも何でもなく紙なんて必要なくなってきました。 これはあと一歩運用のシステムを確立させれば、本当に革命が起こりそうな勢いです。 【目次】 全ての立役者「Apple Pencil」 「デジタル×手書き」なら…
高校現代文における定番教材「山月記」。正直な話、定番過ぎて少々授業をし飽きてきた感があります。 と、そんなわけで今年は少し導入の趣を変えてみることに。 【目次】 導入部分における「李徴」の人物像確認の大切さ 言語に喚起されて形成されたイメージ…
現在中間考査の真っ最中。 授業もないため、日頃貯めがちな雑務をサクサクこなそうと意気込んで出勤したはいいものの、気付けば大して仕事が片付かぬまま退勤厳守時刻を迎えているという相変わらずの時の加速っぷり。謎。 さて、今年度もいよいよ本格的に授…
現在、2年生の現代文にて「クリティカルシンキング」の授業をしています。 テキストにしているのは、『大人のための国語ゼミ』(野矢茂樹)。 大人のための国語ゼミ 作者: 野矢茂樹 出版社/メーカー: 山川出版社 発売日: 2017/08/01 メディア: 単行本(ソフト…
中間考査まであと一週間。どんなテストを作ろうか思案中です。 個人的に、絶対に板書を暗記しただけの解答を作成させまいという意地にも似たポリシーがあります。 定型の模範解答を示さない そもそも、私はきっちりとした板書計画を立てずに授業をします。…
地元のお祭りに生徒たちがボランティアとして多数参加をしているので、本日は顔を出してみました。祭りを楽しむ単なる一市民として。 みんな炎天下の中、あくせくと働いていました。 10連休の過ごし方も色々 前代未聞の10連休。勤務校の進学コースに籍を置く…
仕事を後任に引き継げなくなってしまうから。 引き継いでも、絶対に定期的に質問攻めにあうから。 結果的に、いつまでもその仕事から逃れられなくなるから。 悪い意味で一目置かれ、誰も後からついてきてくれなくなるから。 そして、それらすべての現象が組…
入学式も無事終わり、いよいよ本格的に授業が始まります。 今年は2年と3年の授業を担当することになりました。3年生は古典のみ、2年生は現代文と古典のどちらも受け持ちます。2年生については担任なわけですから、これは望むところです。 なんだかんだ…
生徒は相変わらず春休み中。 生徒が登校し始めるとドタバタするので、今のうちにできることをやっておきたいところです。 【目次】 家庭学習の記録をどうやってとらせようか 【案①】ノートなどに自由に書かせる メリット デメリット 【案②】クラウドサービス…
先日、ライティングワークショップを無事終えることができました。 生徒には振り返りをしろと口を酸っぱくして教え込んでいる以上、教師自身がまずはきちんと振り返りをし、やりっぱなしにならないようにせねばなるまい。 次年度に向けてPDCAを回していきた…
【目次】 世には圧倒的に「書けない」という悩みが多い 書けない理由その①「単純に構想が頭に浮かんでいない」 書けない理由その②「構想はあるけど、それをどういう言葉で伝えるかが分からない」 世の中には「ついつい書きすぎてしまう」という悩みも存在す…
本日はR-1ぐらんぷりの放送日。こう見えて私、結構お笑いが好きです。 そんな「お笑い」について、今日はちょっと真面目に考えてみました。 「不条理」を支配する技術 専門に研究した訳では無いのであくまでも個人的な見解に過ぎないのですが、お笑いを一言…
毎日雑記ばかり上げているのでかなり薄れてしまっていますが、こう見えて私、実は私立高校で国語教師をしています。なので、たまには授業の実践を備忘録的に書いてみたりもするわけです。 今回のタイトルはあらゆる要素を無理矢理詰め込んだ感が凄い。一つ…
この世界にはありとあらゆるところにキャッチコピーが存在しており、私たちはその中で生活をしています。 「一目で義理とわかるチョコ」――ブラックサンダー 「うちのオヤジが18才に泣かされた。」――熱闘甲子園 「自分の夢まで、自己採点しないでください。」…
なぜ古典を学ぶ? 実を言うと、私は学生の頃から古典は好きではありませんでした。 なぜわざわざ昔の単語を覚えなければならないのか。 また、漢文に至ってはそもそも日本語ですらないわけで、なぜそれを学ぶ必要があるのか。 そんな不満が常に頭の中にあり…
今回は授業実践記録を一つ。 このブログでも何度か宣言しているように、そろそろ本格的にライティングワークショップをしようと画策しています。 www.yasuteru24.com イン・ザ・ミドル ナンシー・アトウェルの教室 作者: ナンシー・アトウェル,小坂敦子,澤田…
先日、進学コース一年生が受験した外部模試の結果が返ってきました。 分析してみると、これまでの生徒と比較して明らかに全体的な偏差値が下がっていることが分かります。(あまりそこを比較するべきではないのですが、どうしても気になってしまうところ) と…
答えは割とシンプル。 「楽しむ」こと。それに尽きます。 以下、「個人的なブログの執筆」についてと、「学校における書く力の育成」について、それぞれ分けて書いていきたいと思います。 ブログ編 ブログを書き続けるということ 「わくわく」を維持するため…
ひたすらテストの採点をする一日。 生徒たちが書いた答案を採点していて感じるのは、「記述問題」が本当に苦手なのだな、ということ。分かりにくい文章を平気で書いてくる。 いや、どちらかと言えばこの状況は、彼らに国語を教えている私に非があるのであり…