期末考査を作ろうと思いながらも、実際には構想を練るだけで終わってしまった日曜日。
いや、今週末は仕事をすまいと決意していたのでこれでいいか。明日から本気出す。
生徒のどんな「能力」を測るのか
昨年から「板書内容の丸暗記」に陥ることが無いよう考査の問題もあれこれと工夫するようにしています。教科書内で完結することなく、日常の生活や社会に出てからも役立つような生徒の汎用的な能力を測る考査にするべく、無い知恵を絞り続ける日々。
例えば、今回の2年現代文の授業では『山月記』にて「撞着語法」をはじめとした「相手により強く印象付けるための言葉の組み合わせ方」について触れ、実際にその後にはキャッチコピー作成の活動に繋げていくという試みをしてみました。考査においても何かそうした「表現の妙」について試すような問題を作ることで、一連の授業が無駄にならないような仕掛けを作っていきたいところです。
ともかく、「考査のための考査」にならないよう、教科書外からも題を取りながら、なおかつあまり授業内容とは乖離しすぎないよう、慎重に匙加減をコントロールしていかなければなりません。
最小の労力で、最大の効果を
ただ、あまりにそこに懲りすぎると自分で自分の首を絞めてしまいかねません。
国語はその性質上、作問にも採点にも結構な時間と労力を要します。あまりにも内容にこだわりすぎると、作問や採点に自己のリソースを奪われてしまい、通常業務に支障をきたしてしまいかねません。目的は達成しながらも、なるべくならば楽をしたい。
「効率」の志向するところはまさにそこなわけで、テストを作る側にも一種の能力が問われます。生徒の力を適切に測りながらも、あまり自分自身に負担のかかりすぎない、そんな魔法のようなテストはどこかに転がっていないものか……。
「国語」はどこに向かうのか
現2年生世代からは共通テストも開始される。
蓋を開けるまでどうなるかが分からない恐ろしさがあり、高校の現場はどこに照準を合わせるべきなのかが判然とせずに右往左往している。出版社もまだまだ手探り感が強く、どこも苦労するよなぁと妙な親近感を感じたりもする。
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従来のあり方から脱して、時代の流れに応じる形で変えていく必要は確実にある。先が見えないと嘆く暇があるのなら、少しでも前へと歩を進め続けなければならない。
腹をくくってやっていくしかありません。まずは授業と考査の見直しを。地に足つけて一つずつできることをやっていくことにしよう。