【目次】
- 無料の機関誌も馬鹿にはできない
- iPadを活用して省スペースを心掛ける
- 公式によってPDF化してくれているありがたさ
- 検索性に優れ、必要な情報にアクセスしやすい
- まずはとっつきやすい物から入るのも一つの手
無料の機関誌も馬鹿にはできない
学校に勤務していると、あらゆる教育関連企業から機関紙的なものが届けられる。
若かりし頃の私は大して興味を示さずにすぐさまゴミ箱へシュートしていたわけですが、最近これをまじまじと読み始めてみたところこれがなかなかに面白い
もちろん、あちらも商売でやっているわけだから、その内容にはコマーシャル的な内容が多分に盛り込まれている。一番怖いのは、宣伝っぽさを一切見せずに友好的な装いで懐に忍び込んで来ようとする広告であり、そのあたりをしっかりと見抜くようなリテラシーは必要だろう。あまり盲信して全てを信じ込んでしまうのはいけない。「タダより高いものはない」、言い得て妙である。
ただ、それを差し引いても、各企業の作成する情報誌はなかなかに凝っていて面白い。
最近は「一人勉強会」と称して、それらの冊子が届くたびに一人でチマチマと読み進めたりメモを取ったりしていて、もうすっかり定期購読のような状態になってしまっている。
iPadを活用して省スペースを心掛ける
世の中のあまねく「本」は物理的にかさばるため、保管に苦労するのが世の常である。それが雑誌ならば尚更だ。あらゆるものが電子化されるこの時代、なるべくならばデータ化をして、綺麗スッキリとまとめていきたいものである。
そこで最初に考えたのが、必要に応じてiPadにスクラップしてしまおうということ。
具体的には、必要な部分のみをiPadで撮影・トリミングし、データとして残しておくというやり方。そしてここでも、「iPad mini」&「Apple Pencil」&「GoodNotes5」の合わせ技は大活躍である。
基本的には最初から最後までをマーカーを引きながら読むのだけれども、最終的には必要な部分のみ写真で撮り、ノートに貼り付けるようにしている。その場その時で考えたことなども手書きで添えておけば、もう冊子は破棄してしまっても構わない。
公式によってPDF化してくれているありがたさ
ただ、「一部」と言わず「まるまる全部」を保管しておきたい、といった、なかなかに濃いめの情報量を誇る一冊もまれに出てくる。
でも、全部を撮影していたら手間であるし、かといって物理的な冊子のまま保管しておくと場所を取って邪魔になる……。
そんな状況でもご安心あれ、今回紹介する2社の情報誌、公式ページでPDFファイルが公開されているのである。しかもバックナンバーも結構充実している。
【リクルート「キャリアガイダンス」】
【ベネッセ「VIEW21」】
となると、最早こういう使い方さえできてしまう。
「GoodNotes5」は、PDFファイルをそのまま取り込むことができるため、雑誌をそのまま手に取っているような閲覧・編集が可能。
大抵は特集記事ごとに区切ってPDF化されているので、興味のある特集ページのみを取り込めばファイルサイズも抑えることができ、ストレージにも優しい。ページの移動や複製・ツギハギも簡単にできるため、複数の月に跨っての連載記事なども一つのノートにまとめることもできてしまう。
もちろん、マーカーペンで強調のラインを引いたり、ペンツールで書き込みも容易にできるため、紙の雑誌を読む時とさほど勝手は変わらない。
※もちろん、根本的には別物なので最初の内は違和感があるかもしれない。要は慣れの問題。
検索性に優れ、必要な情報にアクセスしやすい
極め付けは「手書き文字の検索」である。
「GoodNotes5」では、手書きの文字を検索することができるため、工夫さえすればどんなに膨大な量の雑誌を取り込んでも一瞬で目的の項目へアクセスできてしまう。
こんな感じで、後々参照するであろう部分の傍に手書きでキーワードを書き込んでおけば、
後から検索してそこに飛んでくることができる。
この手書き文字を検索できる機能は本当に便利。しかもかなりの殴り書きであっても割と正確に拾い上げてくれるので、「あとから検索できるからとにかくメモしておこう」とばかりにガシガシとメモを追加していけるのが強み。手書きの手軽さとデータ化によるアクセスのしやすさの両立。これはもう革命を引き起こしたと言っても過言ではない。
まずはとっつきやすい物から入るのも一つの手
教育に関する書籍は単価が高い。
いや、それは需要と供給のバランスの上に成り立つものであるため文句は言えないのだけれども、どうしても一冊数千円となってくるとお財布事情が厳しい時にはおいそれと手を出せなくなってしまうのが現状だ。
そうした事情もあって専門書は初学者には敬遠されがちであるのは確かであるだろう。であればこそ、こうした無償で提供される機関紙などは、専門書の購入を躊躇われる方が入門書的に利用するにはうってつけであるように思う。「浅く広く」の網羅的な内容であることが多いため(ただ、たまに本気を出してきてなかなかの読み応えがある時もあるから侮り難い)、興味のある部分やもっと専門的に学んでみたい部分については市販の教育書に当たる、というやり方もアリだろう。
まぁ何と言っても無料だし、何か新しい刺激を求めている人や教育界の動向を大雑把に掴みたい人は一読してみるのもいいかもしれない。
※結果的にグイグイ推す感じになってしまったけれど、私は今回紹介されている各社の回し者では決してありません。一応、念のため。