現在高校教師として働いているわけですが、常に「学校」の中にいるわけで、否が応にも自分が高校生だった頃のことを思い出させられる瞬間があります。
つまらなかった高校生活
現在勤務校では夏季補習が始まり、生徒たちはブーブー不平不満を言いながら登校してきています。そりゃあそうだよね、「世間の学生はみんな夏を満喫しているのに、どうして自分だけ?」という気持ちになるよね。すごくよく分かる、なぜなら、私自身が高校生の時に同じように思っていたから。
自身の高校の三年間を振り返った時、人様に自信を持って語れるだけの立派な思い出はほとんどありません。
進学校だったわけですから、それはもう毎日のように勉強尽くしの生活で、担任の先生も正直馬が合わない苦手な先生でした。罵詈雑言はまだしも、体罰はいかん。
女子と楽しく話をした記憶もほぼ無いし、授業も座学ばかりで、みんなで協力しながら一つの目的に向かって助け合った、という経験にも乏しい。
唯一楽しかったと言えるのは部活動だけ。もう本当に部活が無ければ学校に来る意味を何も見いだせなかったかもしれません。
「17の夏」は二度とはやってこない
そんなトラウマにも似た苦い経験を持っているからこそ、生徒にはもっと夏を充実させてほしいと強く思います。
もちろん、「青春を謳歌する」といった意味でも充実させてほしい。男女問わずキャッキャウフフの充実した人生が送ることができれば、それはきっと彼らにとってかけがえのない貴重な経験となりうるはずです。私の無念を是非とも晴らしてほしい。
こんな青春を送ってみたかったものだなぁ(遠い目)。
人生、いくつになっても「ワクワク」を
いや、別にそういうことを言っているわけではなく、そういったことも含めて、とにかく意味も意義も見いだせずにただ成り行きに任せて謎の義務感のままに登校し、無為に授業を受け、ただただ机上の空論にも似たディスプレイに丁寧に飾られた「知識」を暗記するような、そんな無意味なことで夏を費やしてほしくはありません。
自分の気付きの喜びや、それに伴う成長のために学び、自分の人生を明るいものとするために行動する。是非ともそんな「自分のための人生」を生きて欲しい。
もっとこう「ワクワク」してほしいわけです。
人生において非常に価値の高いであろう「17の夏」は、「やらされるだけの、つまらないもの」になってはいけない。何事にも全力で取り組み、時には失敗だってしながら、でも、何年経ってからも自信を持って振り返れるような、そんな希望に満ちたものであってほしい。
今日はガラにもなく、そんなことを生徒に熱く語ってみました。
人間、他人からどんなに「お前は今頑張らないと、後になってから後悔するぞ」といわれても、どうしてもピンとこないものです。そしてそれは大抵、過ぎ去って取り返しがつかなくなってから気が付いてしまう。そこが教育の難しいところでもあるわけですね。
若かりし頃の夏に「ワクワク」する経験をたくさん積んでおく。これから続いていく長い人生を考えた時、これほど貴重な財産は無いはずなのです。
もっとワクワクするような、そんな夏を送ってほしいし、何なら自分も送らなければなりません。もう三十路だけど、人生いつだってキラキラしていていいはずだ。
この動画を見ていると凄いワクワクしてきます。本当にSonyはいつも、安定していい動画を作ってくれる。
私もこの夏を無駄にしないように頑張らないといけません。