本日は部活動地区大会の引率&大会の審判をしてきました。
ライセンスを持っていない運動不足の中年男性に、大事な試合の審判をさせてはいけない。相変わらず全ての力を使い果たして疲労困憊です。
しかも、「明日も審判あるぞ」と言われる絶望感。正直、中間考査を目前にして、これ以上授業に穴を開けたくない……。
【目次】
休むに休めぬチキンレース
そもそもなぜ部活動の大会は連休や長期休みの後に実施をするのだろうか?
どの高校も勝つためには他校と同じように練習したいと考えるため、せっかくの休みがほとんど練習に費やされるという謎のチキンレースが発生する。いっそのこと、連休前に大会を実施して、連休は休みにした方が時代の流れにも合っていいと思うのですが……。
別に、「部活=悪」とは思わない
何度も言っている気がしますが、部活動自体の意義は分かります。自分も中学校・高校と経験してきたわけで、生徒たちの心身の健全な育成に寄与しているのは紛れもない事実だと我が身をもって実感するところです。
ただ、それを運営するための制度がよろしくない。もう令和になったのだから、もうそろそろ昭和の古臭い因習から抜け出す必要があるでしょう。
実際に、教師になって以来、長いこと教員の立場から部活動生の成長を間近に見てきていますが、やっていることの本質は教室での学びと変わりません。教科指導や生活指導などと通底するものは同じで、「出来なかったことが出来るように」を目指し、生徒を教え導くための場として十分に機能しています。
生徒たちの頑張りによって試合で勝利を収めた時の喜びは、教科指導において生徒が分からなかった問題を解けるようになったあの瞬間、あるいは進路指導において生徒が志望大学に見事合格した瞬間の喜びとなんら変わるものはありません。教師として、この魅力が理解できない人はいないはずです。
生徒の目線に立って考えても、部活動は自分の成長を実感でき、自信に繋がるいい場となっています。社会に出てからも必要となる礼節や、苦境に陥った際に最後まで力を振り絞る術などを部活動から学んだ人は多いはずです。
何度でも声高に主張していくつもりですが、部活自体が悪いのではない。古臭い過去に囚われた、時代に即応しようとしない制度が悪いのです。
罪を憎んで人を憎まずの精神。
とはいうものの、正直キツイ
とかなんとか、一応部活動を擁護するわけですが、いかんせん今の私には、年々苛烈を極めてゆく教科指導や各種分掌との両立を図るには、キャパが全然足りていないというのが正直なところです。
社会の要請に応えるべく、あれこれと授業改善をしていかねばならない。学校の存続を賭け、進学実績を上げるべくあれこれと最新の動向に目を光らせなければならない。職場が円滑に回っていくために、あれこれと学校改革について知恵を絞っていかねばならない。教務部の一員として、重要なデータを神経を尖らせながら処理していかねばならない。
一人の人間にできる限界は確実に存在するわけで、あれもこれもと欲張ると結局はどれもが中途半端な結果を招くという最悪の結末を迎えてしまいかねません。
決して「部活動をやりたくない」わけではなく、「そんなことをやってる場合ではない」というのが正しいところ。
自分の抱える業務に優先順位をつけるならば、申し訳ないけれども部活動はかなり優先順位が低い、というのが正直なところです。
身を守るために無能を装わねばならぬ屈辱感
そんなわけで、教員一年目からバスケットボールの審判のライセンスを取得するよう何度も促されましたが、現段階はのらりくらりとかわし続けています。一度取得してしまうと、正直もう後には引けなくなってしまいます。
講習を受けるためにプライベートの時間を割き、受講料・登録料・更新料を自己負担し、休日には自分の学校の生徒が出てすらいない大会に駆り出される。現在の自分の状況を考えると、そんな状況は想像しただけで身の毛がよだちます。一体いつ、授業力向上のための時間が確保できるのか。
と、ここでも念を押しますが、別にライセンスを取得したくないわけではありません。
むしろ、現在無免許で審判をしているわけですが、やっていて学ぶことはとても多いです。論理的かつ効果的なルールの運用についての知識の習得だとか、時々刻々と変化する状況への適切な対応力の錬磨だとか、自身のスキルを磨いていく達成感だとか。
日常の仕事にも転用可能な経験知が多く、やっていてプラスに感じる部分はかなり多いわけです。
ただ、それは自分の本業に支障をきたすことの無い範囲での話です。今現在の状況で、部活動にまで熱心になってしまったら、私自身が心身ともに壊れてしまいます。
不遜な物言いですが、勤務校の進学実績向上を考えた時、国語科において自分の果たす役割は大きいと思っていますし、学校の存続を賭けたブランディングを行う上でも、まずは教科指導のスキルを優先して上げていきたいという情熱は誰にも負けるつもりはありません。今ここで自分が抜けるわけにはいかない。
であればこそ、部活方面に関してはかなり無能を装って、仕事を他の先生に回していかねばなりません。やる気はあるのに無能なふりをしなければならないこの現状、なんたる屈辱であることか。
人は老いる。無理は厳禁。
20代の新人のうちは、転勤のないこの職場で何が起こっているのかをいち早く把握しようと、正直、結構無理をしてあちこちに顔を突っ込んできました。部活動とて例外ではありません。
ただ、なんだか最近もうそこまでのバイタリティは無いなという悲しき現状認識をするに至りました。職場の大まかな仕事の流れも掴めてきたので、これからはあまり器用貧乏を気取ることなく、身の丈に合った仕事を選んでそこに全力を傾けていきたいところです。
バスケの審判もいつまでやればよいのやら……。とりあえず明日は持てるすべての力をコート上に置いてきたいと思います。
明日の更新が無かったら、その時は入院でもしてるんだと思います。
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