本日は三者面談の実施。
基本的に人との対話が苦手な私にとって、保護者との面談は結構な試練となるわけです。(そんな奴がなぜ教師を目指したんだとかいうツッコミ禁止)
【目次】
保護者からの扱いは色々
教師という職業はもうとっくに聖職ではなくなり、かつてのように無条件で尊敬されるような立場ではなくなりました。(それでいいと個人的には思いますが)
なもんだから、こちら側の都合だとか、集団における調和や風紀だとかを度外視したような要求を押し通してくる保護者も増えてきているように感じます。特にまだ勤め始めの若い頃は、そうした当たりのキツさを結構感じました。やはり経験の足りない新人が担任だと、保護者の方も不安に感じるのでしょう。ある意味では当然のことと言えます。
一方で、中にはこちらを慮った発言や気遣いをしてくださる方もいらっしゃって、本当にありがたく感じるところです。
いずれにせよ、教員はその立場に胡坐をかくことなく、常に研究と修養に励まねばなりません。やはり他人の子どもを預かるということは、それだけの責任を持つ仕事だと思います。
どんな要求も、まずはじっくりと聞くことが大事
基本的に親というものは、我が子が世界で一番かわいいものだと考える生き物です。
学校に対するあらゆる要求は、裏を返せば我が子に対する愛情の裏返しであるとも言えます。そう考えると、我が子を思って様々な要求を突き付けてくる保護者よりも、我が子に全く関心を示さない保護者の方が対応に苦慮することも多いように感じます。
ともかく、「子ども(=生徒)」のことを思っての発言である以上は、そこで変に反論をして対立を生むのは得策ではありません。立場は違えど、目指す方向は共に「子どもの成長」なわけで、であればこそ、保護者側と教師側の方針を擦りあわせる場として面談をコントロールしていきたい。我の通し合いのような不毛で殺伐とした面談は誰も得をしません。
そのためにも、保護者の意見を真っ向から否定したりせずにまずは傾聴し、我が子に対する愛情の深さを推し計るところからスタートです。せっかく膝を突き合わせて意見を言い合える面談の場では変に遠慮せずに思いの丈を存分にぶつけて欲しい、というのが本音。
でも、やはり譲れないところは譲らない
とは言いつつも、別にこれは相手側の要求を無条件に受け入れることではありません。
やはり学校の立場として譲れない部分はあるわけだし、特定の個人一人だけが得をするような要求を呑むわけにはいきません。一通り話を聞いて、その裏にある我が子への愛情の深さに共感した後に、ようやくこちらのターン。
相手の要求を真っ向からはねつけることなく、双方が納得のいく落としどころを対話によって探っていきます。ここでも大事なのは、「私はあなたと同じく、この子の為に行動する同士です」というスタンスを理解してもらうこと。これは別に嘘でも何でもなく実際にその通りなので、特に飾ることなくありのまま話をします。ここがしっかりと伝われば、大抵の方はご理解いただけたうえでこちらの話にも理解を示してくれます。
学校と保護者は敵ではなく、共に生徒の為に戦う同士であるということ。その認識を持ちさえすれば、保護者の意見を封殺しようとるすることも、逆に保護者の言いなりになることも無くなり、まさにwin-winの関係を築けるようになります。
まぁ、実際はそんな理想通りに事は進まないんですけどね。面談難しい。
なぜか大人しくなる生徒
そんなやりとりを繰り広げる中、なぜか大抵の生徒は借りてきた猫のように急に存在感を虚ろにさせる。教室でのいつもの元気はどうした。
一番大事なのは君の意見なのだ。これでは二者面談ではないか。委縮せず、もっと自分の意見を主張したまえ。