ネコとコーラと国語と私

私立高校勤務の国語教師が感じた教育に関するあれこれ。あとたまにネコとかコーラとか。

「JAPAN e-Portfolio」は果たして理想通りの使われ方をするのだろうか

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高大接続改革の一環として活用を予定されている、「JAPAN e-Portfolio」というプラットフォーム。

 

jep.jp

 

正直言って、かなりの危うさを感じていたりもします。

 

 

本当に実用レベルに向けて進展しているのか?

 

主体性の評価のため、個々の活動内容を蓄積させ、定期的な振り返りを通じて見えてくる「学びに向かう姿勢」などを多面的に評価する。

 

「JAPAN e-Portfolio」導入における、こうした姿勢には共感できるし、その必要性も感じます。

ただ、こうした「主体性」を評価することって言葉で言うよりも遥かに難しいわけで、日々共に過ごしている教師と生徒の間での評価ですらうまくいかない場合が多いわけです。そんな中、入試という一発勝負の場において果たして正当な評価ができるのか、という点には大いに疑問を感じるところです。

 

実際に、現段階の各大学の予告を見てみても、ほとんど「JAPAN e-Portfolio」について言及しているところはなく、様子見の段階であることは明らか。

最近、文科省レベルのお偉いさんの話を聞く機会があったけれども、その話を聞いていても、聞き飽きた文言ばかりが並べ立てられるだけで、もうずっと前から何も進展していないような印象を受けるのも確か。そろそろもうちょっと煮詰めていってもいいのではないかと思うのですが……。もしかして私がチェックしそびれているだけなのでしょうか? それならまだいいのですが。

もちろん、まだ実際に入試での活用が活発になっていないわけだから何とも言えない部分もあるのでしょう。でも、もうそうも言っていられない局面に差し掛かっているように思うのです。

 

 

もう後には引けないし、むしろどんどん突き進むべき

 

しかし、だからと言って「『JAPAN e-Portfolio』なんか利用したって無駄」と高校現場の方が一蹴するのもそれはそれで違う。

確かに、入試への利用は非常に怪しい部分があるわけですが、生徒自身に日々の振り返りをさせることは大切なことです。その有用性と、必要性については我々教員が正しく理解した上で、生徒にも丁寧に下していきたいところ。ただURLだけを伝えて、「じゃああとは各自でやっといて」では絶対にいけない。そんないい加減なことをするくらいなら本当にやらない方がマシ。

 

 

でもなぁ、大学の捉え方を見ていても、自校・他校の様子を見聞きしていても、なんだか足並みが全然揃っていないようで、とてもモヤモヤしてしまいます。大きな変革の初期段階に混乱はつきものですが、それを考慮してもなんだか円滑な運用がうまくいかない気がプンプンしているというのが正直な感想です。

 

もう新入試は目前に迫っているのだけれども、本当にこのままで大丈夫なのかと、ふとネガティブになってしまう今日この頃。

全体像が見えないが故の不安さよ。全国的に、各現場での取り組みはどうなっているのだろうか。その辺りの情報共有が是非とも望まれます。