答えは割とシンプル。
「楽しむ」こと。それに尽きます。
以下、「個人的なブログの執筆」についてと、「学校における書く力の育成」について、それぞれ分けて書いていきたいと思います。
ブログ編
ブログを書き続けるということ
このブログを開設して以来、毎日書き続けててかれこれ二週間以上が経ちました。
その間、「もういやだ」とか「やめようかな」と思ったことは一度もありません。
(めんどくさいなと思うことは何度かありましたが。)
私の一日の流れとしては、大体次のような感じです。
日中は仕事を残業まできっちりとこなして、時間内に終わらなかった仕事は持ち帰る。家でのあれこれを済ませ、翌日までにしなきゃならない仕事を優先的に片付けた後に、いよいよブログの執筆開始。大体この時点で10時過ぎぐらい。
今までは趣味に使っていた時間を削ってブログをちまちま書いている状況なので、正直しんどいです。(最近ブログにばっかりかまけていて、あまり本が読めていない。これはいけない)
でも、辛くはありませんし、むしろワクワクしながら書くことができています。
この「ワクワク」を持てるかどうかが、書き続けられるかどうかの大事な要素のように思います。
内発的に自分を奮い立たせるだけの気持ちを保つことが、ブログを継続するために最も効果的ではないかなぁと思います。
「わくわく」を維持するためにしていること
まずは、「自分が一番楽しめるように、自分が書きたいことを好きなように書く」ということ。
そして、「辛いときは、無理をして書かない」ということ。
意識しているのはこの二点でしょうか。
時には趣味全開でゆるーく書くことも大切。
もちろん、全世界に向けて発信する以上は、ある程度の他者意識は必要になるでしょう。誰にも見られたくないならチラシの裏にでも書いておけばいいわけです。
読んでくれる人を想定した上での推敲作業や、投稿後の書き直し作業はとても大事だと思います。どんな人間でも、200字ほど文章を書けば一つくらいはミスが出ます。そういうものです。
ただ、あまりに他人のことばかり考えて書くと、今度はそこに「自分らしさ」がなくなってしまう。これが悩ましいところです。
数多くのブログを見るようにしていますが、私が好きなのは、たとえ粗削りであっても「その人らしさ」が滲み出ているような文章です。会ったこともないのだけれども、「この人はやさしい人なんだな」とか「この人の笑いのツボは自分と似ているな」とか、なんだか仲良しな友達のようにその人のことが身近に感じられて、ついうれしくなってしまいます。
「自己満足」と「他者意識」のはざま
外発的な要因だけではいずれ限界が来ると思います。
これは仕事でも、勉強でも、ブログでも一緒。
「好きなことを仕事にするな」とよく言われますが、ある意味ではこれは真理。
「仕事」には少なからずしがらみが付きまとうようになり、気付かぬうちに「自分以外」の外的要因に振り回されるようになってしまう。
ブロガーの中には 広告収入での収益化を目指す人も多いようですが、今は特に考えていません。
そりゃあ楽しみながらお小遣いが稼げたら言う事ないのでしょうが、実現のためには越えるべきハードルがいくつもあるので、まだまだ現実的ではないのかなと。
とにかく今は、このブログを読みに来てくださる方が残してくれる反応だけで十分モチベーションを保てています。もっと楽しんでいただけるよう、このブログを少しずつ育てていくことを目指して頑張りたいと思います。何事も分相応ですね。
自分の文章を真っ先に、最も共感を持って読んでくれるのは、他ならぬ「自分自身」です。そんな自分が一番楽しめるよう、これからも書き続けていきたいと思います。
教育の場での作文指導編
ライティングワークショップに向けて
何度かこのブログで触れたように、高校生は「書く」ことが苦手です。
でも、それは「絶対的な経験不足」が原因だと思うのです。始めっから書くことが好きな人は稀です。
かく言う私も、文章を書くのが好きになった原因としては、大学生の時に熱心にブログを書き続けた経験がかなり大きいです。
それまでは「作文=面倒くさい」の認識でした。
そんなこんなで、今現在「書くこと」の楽しさや喜びを実感できている身としては、 まずは生徒たちに「楽しく書く経験」をたくさん積ませてあげたい。
そういう思いもあり、実は今、国語の授業にて「ライティングワークショップ」をしようという野望を持っています。現在猛勉強中。
増補版 作家の時間: 「書く」ことが好きになる教え方・学び方【実践編】 (シリーズ・ワークショップで学ぶ)
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勉強しながら思うことは、確かに「書く力」の養成は大事なのですが、だからと言って「強制的に書かせる」ということはあまりしたくないなぁ、ということです。
これは自分の経験に基づく部分も大きく、まずは「書きたい」と思う気持ちを育ててあげることが大事なのかなと思います。
心は燃えているか
人間何事に対しても、「やりたい」という気持ちがあるからこそ、一所懸命に頑張れます。
そして、一所懸命に頑張ったからこそ、思い通りにいけば嬉しくなり、逆に結果が振るわなかった時には「悔しい」と感じます。
そんな「悔しい」経験が、「次こそはうまくできるようになりたい」という思いを生み出し、改善策を探る姿勢を生み出します。
そうして改善の光が差し込むからこそ、「やってみよう」とまた頑張り始めるわけです。
教育の現場においては、そのループをぐるぐると回し続けるしかないのでしょう。継続することで、一歩ずつ、確実に前に進む。そんな気の長さが求められます。
文章がうまくなる特効薬なんてありません。とにかく継続すること。急がば回れです。
まずは「好きなこと」から書けばいい
そうした意味で言うと、読書感想文に代表される、「作文の強制」は絶対に悪手。これは典型的な外発要因による作文であり、「書きたいから書く」文章では決してありません。課題図書なんて設けられた日には、もう目も当てられない。単なる苦痛でしかなく、そんなんで文章を書く気になんてなるはずがない。
私の受け持つ高校一年生は、今年、「プレゼンテーション」の授業をしました。
「プレゼンテーション」の大まかな概要と、いくつかの心構えを示したうえで、とりあえず資料の作成をするように指示。
テーマは「私の好きなこと」。
制限無しで、本当に何でもあり。自分の好きなことを、他人に布教して巻き込むつもりで作成しなさいと指示しました。
(前もって「各々の嗜好の多様性を認めることの大切さ」や、「他者が自分の主張に対しどう考えるかを予め推測する力の重要性」については触れておきました)
そして実際に生徒たちが完成させてきたプレゼンの内容を見てみると、
好きなアーティストのこと、YouTuberのこと、熱中しているネットゲームのこと、好きなアイドルのこと、自分の好きな漫画について……
などなど、とことんディープな内容のプレゼン資料を作ってきてくれました。
それゆえに全員の「伝えたい」という熱意と、「こうしたらいいのでは」という試行錯誤の跡がありありと見て取れ、発表者も生き生きとした表情で楽しみながらプレゼンテーションをしていました。
教室内は笑いと熱気に満ちており、私自身も思わず見入ってしまうような力作揃いでした。
どれもこれもが、「心の底から表現したい」という思いがあり、それは表現の拙さなど全く気にならないほどの熱がこもっていたように思います。
表現する楽しさを知ること。まずはそれでいいんじゃないかなと思います。
そして自分の表現した内容を、誰かが褒めてくれたり、共感してくれたりしたならば、それはもう何も言うことはありません。
技術的なことを伝えていくのは、そこからでも構わないと思うのです。
授業前のアンケートでは、「不安」「めんどくさそう」「大変そう」というネガティブな意見が多く心配したのですが、一連の授業を終えてみると「自分の好きなことを思い切り表現できて楽しかった、またやってみたい」「他の人の気合が入った説明に心打たれた」という感想が多く出てきたので、導入としてはまずまずの成果が出たのかなと思います。
プレゼンテーションでは、図や表で思いを簡単に伝えることができたのですが、文章だけでそうした思いの丈を表現するとなると、そう簡単にはいかないはず。
そのあたりは私の事前指導と、授業の流れをうまく作っていく力が必要となってきます。
今回作り出せたいい流れを引き継いで、是非ともライティングワークショップを少しでもいい形で動かせるよう、引き続き勉強をしていこうと思います。