ネコとコーラと国語と私

私立高校勤務の国語教師が感じた教育に関するあれこれ。あとたまにネコとかコーラとか。ブログ毎日更新中。

2019-08-01から1ヶ月間の記事一覧

夏の終わりに気を引き締める

気づけばもう夏も終わろうとしている。 年々忙しさが増しているからか、はたまた歳をとってしまったからか、気づけばもう終わってしまっている感が強く、寂しさが募るばかり。いや、充実はしていたのだけれども、エアコンの効いた室内で過ごしているものだか…

「やりたくないから無くす」ならば教育は要らない

勉強は「やりたいか否か」と問われたら、大抵が「やりたくない」となるはずである。夏期補習も終わったため、簡単にアンケートをしたところ、「補習をしたくない」というスタンスの回答が散見された。 ただ、「補習に意義を感じるか」という角度で問いを作る…

肉体を支配するのではなく、頭脳を育ててやる

怒涛の夏期補習期間が終わったかと思えば、あっという間に二学期が始まり体育祭の練習が始まる。 補習期間は頭脳労働で頭を酷使したかと思えば、今度は肉体が悲鳴をあげる番である。 この歳になると疲れは溜まりやすく、そして回復も遅い。高校生の時は鍛え…

ダイエットを決意したら味噌とキャベツの親和性の高さに気付かされた

この夏で結構太ってしまった。だってお酒がおいしいんだもの。 この酷暑でこのハードワーク、酒を飲むなという方が酷というものでしょう。 とまぁそんなわけで、可及的速やかにダイエットをせねばなるまいと決意しました。 まず最優先で為すべきは適切、かつ…

新学期に向けて文具を充実させてゆく

何だかんだで八月も終わりを迎えようとしており、気づけばもう二学期です。 季節の変わり目と言えば、やることはもうだた一つ。そう、文房具の拡充の時期ですね。仕事の効率を上げるためにも、癒し文具に囲まれて英気を養うためにも、常に文具のアップデート…

未来のマナビフェスのまとめや感想など 「③キーノートセッション ―見える化をきっかけとした学校づくり―」

2日目のキーノートセッションは、待ちに待った中原淳先生の講演。先生のブログの熱心な読者である私としては、もはや講演の内容云々よりも生で中原先生を拝見できるということにテンションが上がります。そんなこんなで、アイドルのコンサートばりに気合いを…

未来のマナビフェスのまとめや感想など 「②授業改善を軸にした学校づくり ―PDCAサイクルから探究する組織へ―」後半

前回に引き続き、京都大学の石井英真先生の講義の内容や、講義を受けて考えたことをまとめていきます。 【前回の記事はこちら】 www.yasuteru24.com 講義の前半のテーマは「学校を改革するとはどういうことか?」「『よい学校』とはどのような学校か?」であ…

未来のマナビフェスのまとめや感想など 「②授業改善を軸にした学校づくり ―PDCAサイクルから探究する組織へ―」前半

【オープニングセッションの振り返りはこちら】 www.yasuteru24.com 選択制であるセッションAは、京都大学の石井英真先生による「授業改善を軸にした学校づくり ―PDCAサイクルから探究する組織へ―」を選択しました。 これまたこんな機会でもなければ話を聞く…

未来のマナビフェスのまとめや感想など 「①オープニングセッション」

さて、今週参加してきた「未来のマナビフェス2019 ―2030年の学びをデザインする―」について、数日に分けて整理していこうと思います。 オープニングセッションは溝上慎一先生による「みんなではぐくむ学びの未来」と題された講演。 強い憧憬の念を抱いていた溝…

さようなら東京、祭りのあとの寂寞

マナビフェスもあっという間に2日目を終え、地元に帰ることになりました。 フェス自体は帰りの飛行機の兼ね合いで中座せざるを得なかったのが悔やまれるところ。最大の目的である立教大学の中原淳先生の話を聞くことが出来たので良しとすることにします。 正…

未来のマナビフェス1日目(情報量薄め)

本日は楽しみにしていた「未来のマナビフェス2019」の一日目でした。 学んだことや感銘を受けたことなど、今すぐにでも吐き出しておきたいことはあるのだけれども、それはキーボードをガッツリ使える環境でゆっくりと整理しながらまとめたいのでまた後日書き…

都会の猫とついでに戯れる

明日から「未来のマナビフェス2019」に参加をするため、東京に前乗りしてきました。 be-a-learner.com 大都会での大規模イベントに参加することなど、修学旅行引率以外では記憶に無い。 非常に不安です。 とにかく都会は人が多い。街中ではたくさんの人が余…

「進路についてはうちの子に任せています」という保護者の発言の裏に潜む罠

盆明け早々、今日も今日とて三者面談。長きにわたるクラス全員面談も、ようやく終焉が見えてきました。あと一息、油断せず、トラブルを起こさず、静かに完走したい。 本当にそれでいいのか? 面談時に進路の事などを保護者に話を振った際、結構な確率で遭遇…

大人は「ノー残業」、子どもは「ノー宿題」、これが理想

あっという間にお盆休みも最終日となってしまった。まだまだやりたいことがあったというのに、残念な限り。 「とりあえず」の宿題からの脱却を この連休中に生徒には「宿題」を課しているけれども、例年のことながら長期休暇での宿題の取り組み状況はそこま…

書店側から見た「立ち読み」の功罪

どうして本屋での立ち読みはあそこまで捗るというのに、いざその本を購入するとなかなか読み進めることが出来なくなるのだろう。あれかな、「参考書買ったらそれで満足してしまう」のと同じ現象なのかな? 不思議です。 【目次】 「立ち読み」に罪は無い ど…

「メタフィクション」という名の諸刃の剣 ――「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」を見てもいないのに語る

※今回は、現在上映中の「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」および「劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer」のユルめのネタバレがありますので、未見の方はご注意を。また、発表からずいぶん時間が経った作品についても「もう流石にいいだろう」的な感…

遮断されて分かるネット環境のありがたさ

インターネット環境から遮断されると、いかに自分が普段からネットに頼っていたのかということを痛感させられます。そして、いかに自分が無力なのかも。 デジタルデバイスの発展ばかりに目を奪われがちだけれども、そうした情報端末と二人三脚で進歩してきた…

小休止の200日目、今後の方針についてあれこれ考える

盆休みに帰省している実家にて、ひっそりと200日目の更新を迎えました。 この実家、ケータイの電波も微弱で、周りにあるのは山ばかりで人口密度もスッカスカ。むしろウサギとかイノシシとかの森の仲間たちの方が明らかに生息数で勝っているという「都会の人…

Eテレにおけるネコ番組「ねこねこ55」にNHKの本気を見る

最近なんやかやと話題に挙がるNHKですが、そんなNHKEテレが世に送る渾身の番組「ねこねこ55」。 わずか10分足らずの番組なのですが、そんな短い時間にネコの魅力をぎゅっっっと詰め込んだ、ネコ好きにとってはたまらない番組になっています。 そんな素晴らし…

「何のため? 誰のため?」を常に問う

ここ数日はネット接続がスマホのみという環境のため、文章量少なめ。 学校を離れて街に繰り出したりした一日でしたが、結構な場面で「目的」と「手段」を履き違えてしまっているのが現実なのだなぁと思う所でした。 教育現場ではどうしても教師側の力が大き…

三者面談はジャズセッションのように

この夏は連日三者面談を実施していましたが、本日でひとまず一段落。仮初の夏休みに入ります。 こちらが前もって想定し、準備した通りにはなかなか事が運ばないのが面談の難しいところです。 学校での生徒の様子を元に、「この子は普段からズケズケと自分の…

もういくつ寝ると盆休み

気づけば8月も中旬に差し掛かってきた。 とりあえず明日まで勤務すれば、しばらくはお盆休みに突入します。 毎年のことながら、なぜか学期中よりも夏休み期間の方が補習やら三者面談やらで忙しいので、ようやく夏休みがやってくる感覚です。 とはいえ、もう…

エナジードリンクを敬遠していたのに気づいたら「コカ・コーラ エナジー」ばっかり飲んでいる

正直に告白します、これまでの私はエナジードリンクのことを見下していました。 あんなのを飲むのは「ファッションに感覚を支配されたナルシストで、効果の程なんて一切度外視で『エナジードリンクをスタイリッシュに飲んでいる自分』に酔っているのだけれど…

なぜ古文単語を語呂合わせで覚えてはならないのか

国語教育界隈では蛇蝎のごとく嫌われている「語呂合わせ」による単語の暗記。 もちろん、国語教員の端くれとしてして「語呂合わせ」がよろしくないことには全面的に同意するところ。ただ、何の説明もなしに一方的に「語呂合わせ禁止」を突き付ける状況をま…

倒れるように寝る

最近気づけば寝てしまっている、という状況が多い。単純に疲れているのだろうか。 大抵、そうした「予期せぬ入眠」には全身の疲労感が付きまとう。せっかく眠っているのに、大して疲れが取れていないのだ。これはいけない、もったいないお化けが出てくる。 …

「チーム」とは何か? ――「スラムダンク」の安西光義先生と、「医龍」の朝田龍太郎先生に学ぶ

「協働」の重要性が叫ばれる昨今、生徒たちはあらゆる他者とチームを結成し、協働を行う中でこれからの時代に対応できるだけのマインドを養っていかなければなりません。いや、別に生徒に限った話ではなく、学校現場においては我々教員もチームを組んであら…

この本を買うべきかやめるべきか、それが問題だ

近所には大型の書店が無いため、休日には市街地に出かけて書店をブラブラとするのが至高の瞬間です。嗜好の本を求めてウロウロすると、自ずと思考も捗るというもの。 【目次】 お財布との相談 選書の決め手となる要素あれこれ ①タイトルや表紙 ②「まえがき」…

情報の価値は「誰が言うのか」に左右されがち

本日は大学教授をお招きしての出張講座。 大学選択などの話もしていただいたわけだけれども、生徒の反応は我々高校教師が話す時よりもずっと良かったりする。言っている内容は正直そんなに変わらないのだけれどもなぁ……。 やはり、「大学教授」という肩書は…

「論破」に囚われていては、正確な評価を下せない

現在、夏季補習を利用して、生徒の「伝える力」を伸ばすべく「読書感想文(マンガでもOK)」を書いてもらっている。 私自身、手探り状態な部分が大きく、事前にあらゆる状況を想定しながら慎重にすすめているのだけれども、実際には様々な課題が浮き彫りになっ…

「好きなものを好きと言える気持ち」を抱きしめさせる授業を目指す

どうも高校生は他人に向けて自分の意見を述べるのが苦手らしい。 休み時間に友達と楽しくおしゃべりしている時のあの元気が嘘のように意気消沈してしまう。 どうして言葉にならないのか 原因分析① 「思春期特有の気恥ずかしさ」 これは確実にある。小学生の…